2025/01/17 12:24

バリ4日目の朝。ここもまた朝食なしのホテルだったので、サクッとチェックアウトしてご機嫌な朝ごはんを求めてヒウィゴー!



んで、またケンタッキーかい?と思うかもだけど、このフライドチキンと白ごはんのセット、バリでは専門店やローカルチェーンでもよくある人気メニュー。クセになる味で、この後も何度もお世話になることに。


さて、場所は変わってプラマ社サヌールオフィス。見た目は小さな売店みたいなところで、“Perama”の看板が申し訳程度に掲げられているだけ。中のおっちゃんとおばちゃんに確認すると「ここだよ、なあ?」「ああ、ここさ」と笑顔で答えてくれたので、安心してバスを待つことに。

…が、待てど暮らせどバスは来ない。再度尋ねると、電話で確認してくれて「バスは別の場所で待機してて、もう出発しちゃったよ」とのこと。

後で分かったことだが、シャトルバスはホームページで予約し、出発地・目的地・日時・人数を入力して空きがあれば出発時間を選び、名前とメールアドレスを送信し、確認メールで集合場所がわかる仕組み。自分はその確認を怠り、グーグルマップで“Perama sanur”を調べて適当に来てしまったのだ。おっちゃんおばちゃんは何も悪くない、全部自分のミス。

その場を立ち去る時、顔はケンカ腰。おっちゃんおばちゃん、次は菓子折り持ってくからな…!


次のバスは4時間後。予約が取れるかも不明だし、4時間もサヌールで何したらいいの?と考え直し、タクシーでウブドへ行くことを決意。

「地球の歩き方 バリ 2021〜22」にはこう書いてある。

『バリでタクシーを拾うならブルーバードにしなさい。メーターを使わせなさい。』

メタリックブルーの車体に羽根のロゴ、そして“Bluebird”の文字。クタやサヌールでもよく見かけるが、偽物も多いので見極めが肝心。


意気込んで近くにいた車に「イズ、ディス、ア、ブルーバード?」「イズ、ディス、ア、メーター?」と英語で聞くと「イエッサー!」と快活に答えてくれ、安心して「アイ、ウォントゥー、ゴートゥー、ウブド」と伝え乗車。

サヌールからウブドまで約1時間。車内ではインドポップスが延々と流れ、運転手との雑談も弾む。

「どこから来た?」「バリは何回目?」「結婚してるの?」「奥さんは日本?」「子どもはいる?」など質問攻めに耐えつつも、徐々に会話は途切れて渋滞に。

「ガルンガン・クニンガンというお祭りで渋滞だ。抜け道も混んでる。もうお手上げ。」とイライラを隠せない運転手。

でもこの人、身なりも飾りも典型的なバリ・ヒンドゥー教徒。自分とは宗教観が違うけど、信仰心の強さは伝わる。

そんな時、運転手が「もう無理。この先はもっと混む。夜になってしまう。歩いて行ってくれないか?」と。

確かに歩いた方が早そうだが、結構距離あるぞ…?

メーターを見ると「6000」とあるが、これは明らかにおかしい。シャトルバスは8万ルピアだったけど、タクシーの方が安いのか?と思い6万ルピア札を見せると「ノー!」と叫ばれ、ジェスチャーで「桁が一つ多い」と教えられる。

「60万ルピア!?」と驚きつつ、10万ルピア札6枚を見せると「それそれ!」と大笑い。

泣く泣く支払い、タクシーを降りて妻にLINEで愚痴ると「富豪やん」と返され、虚勢を張りながらウブド中心地へ向けて坂道を歩く。



ウブドの象徴、王宮では毎晩バリダンスが開催されている。自分が最も好きな場所で、肌で感じるガムラン演奏の臨場感、神聖な空気に胸が熱くなる。

「今夜必ず見に来よう」と決意。……と、思いきや。

ようやくたどり着いたはずのホテルには、見覚えのない名前の看板が。

「改名でもしたんかな?」と思って中へ入ると、女性スタッフに言われたのは——

「そのホテル、潰れたよ」。

理解に時間がかかりつつも、部屋が空いているか尋ねるも「満室」とのこと。


さあ、どうしよう…。