2025/01/14 10:23
寝たのか寝てないのか、よく分からないまま――
気づけば、うつ伏せで地べたに倒れ込んでいました。
「生きてる?いや、これ、地べたやん」
「水、あかん。水くれへんと骨になる」
確かなのは、昨日の“地獄の夜”をどうにか乗り越えたこと。
そして、異常なくらい喉がカラッカラだったこと。
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🚶♂️ゾンビ、水を求めて彷徨う
ゾンビのように体を引きずりながら、近くのコンビニへ。
500mlの水を2本買い、その場で1本半を一気飲み。
「水って、こんなに美味しかったっけ?」
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🚌プラマ社ワンボックスの旅へ
今日はサヌールへ移動の日。
昨日の“まだ人間だった頃”の私が手配してくれていた、ホテル&移動手段。
……ありがとう、過去の自分……ほんまにありがとう……!
プラマ社の観光シャトルバス(=おんぼろワンボックス)に乗るべく、受付カフェで待機。
周囲には外国人カップル、女子旅グループ、子連れファミリー。
その光景を見ながら、ふと思う。
「いつか家族みんなでバリに来れたらなぁ……」
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🚐すし詰め地獄と肉汁の拷問
乗車時、「ここはダメ、お前は後ろ」とバッサリされ、
がっちり体型の2人に挟まれた“すし詰めシート”に強制収容。
そして、右隣の女性が鼻歌まじりでハンバーガーを取り出す。
肉汁ぷんぷん。
窓は開かず。
まだ本調子じゃない私には、完全なる拷問。
ひたすら耐えること数十分。
突如、運転手が耳元で絶叫。
「サヌーーールッ!!」
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⛪そして“蘇りのKFC”へ
KFCとダンキンドーナツが並ぶ交差点で下車。
チェックインにはまだ早い。迷わずKFCへ駆け込む!
「ここなら……涼しいし、安心……!」
注文したのは「SUPER BESARE 1」。
コーラをLサイズで頼むも、MAXがL。
「そりゃそうやけど、脱水ゾンビにLじゃ足りんのよ!!」
セットの中には、紙に包まれた「ナシプティ(白ごはん)」。
いわば“塩なしおむすび”。

チキン、コーラ、白ごはん。うまい、けど重い、でもうまい。
胃「おい、記憶喪失か?」
……うるさい。バリ来たら、これやねん。
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🚶♂️サヌールの街を、歩く。
じっとしていられず、そのままホテルへ向かう。
どこか箕面の住宅街っぽい雰囲気。
違いといえば:
・西川きよし師匠が歩いてない
・民家の門に“ベラフ”みたいな装飾がある
……バリ、やっぱりおもろい。
ホテル前はどう見ても民家。焦る。
ぐるぐる回って、ようやく発見!

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🌿チェックイン完了、極楽へ
案内されたお部屋は──
清潔!ニオイなし!静か!
「昨日のホテルとは雲泥の差!あの下水臭とは今日でおさらばや!」

湯船はないけど、関係ない。
この快適さが、今は何よりのごちそう。
ベッドに倒れ込み、しみじみ思う。
ーーこれが人間の暮らし。
「……生き返ったわ」
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✨次回予告
体調不良からKFCの奇跡的復活劇を果たしたバリ雑貨屋。
辿り着いたサヌールの街で見つけたのは――
毎日に息づく小さなお供え物、
スパイスが効いた激辛バビグリン、
そしてカフェで見かけた謎の日本語「生き甲斐 私たちの生活です」。
次回、
vol.8『信仰とバビグリンと、“生き甲斐”と。サヌールゆる散歩』