2025/01/13 15:15
日本で記録的な猛暑が続く頃、ここ常夏の島バリは乾季の真っ最中。でもね、気温こそ30度前後やけど、湿度がエグい。体感としては、日本の真夏とあんま変わらんねん。
ちょっと外を歩いただけで、汗が滝。
持ってきた40リットルリュックには、圧縮袋で詰めた少なめの着替えしか入ってない。先行き不安すぎて、持参したシャボン玉粉石けんで手洗いして、外に干しておきました。
ちなみに、この時点でのちに起こる“地獄の夜”の片鱗は、まだ見えていませんでした——。
バリの日の入りは早くて、18時すぎにはもう真っ暗。
Googleマップで「口コミ高評価&地元っぽいナシゴレン屋」を見つけて、テクテク歩いて向かいます。
お店は結構繁盛していていい感じ。

メニューには「K」という表記。日本では馴染みないけど、これは「0が3つ付く」って意味なんだとか。
NASI GOREN AYAM(AYAM=鶏肉)26,000ルピアとビンタンビールを注文。
えびせんにちょこんと隠れたシャイなナシゴレン、いざ実食!

えびせんにちょこんと隠れたシャイなナシゴレン、いざ実食。
……めちゃくちゃ美味い!!
24時間以上なにも食べてなかったのもあるけど、止まらん。
えびせんの下からナシゴレンが姿を現した瞬間の写真、撮り逃したくらい夢中で食べました。

あと気づいたんやけど、葉っぱの器の上にさらに葉っぱを重ねてあるという、美意識とユーモアの融合スタイル。最高か。
「お腹は……まだいける!」
となれば、もちろんハシゴレン(ナシゴレンのハシゴ)でしょ!
次は“WARUNG INDONESIA”近くの“Nasgor Fajar”へ。

こちらはノーマルなナシゴレンを注文。

さっきのが塩ガーリック炒飯系なら、こっちは甘辛でやさしい味。
そしてなにより、色とりどりのえびせんの量がヤバい!
口に入れると全部、歯の裏に吸着して、舌の水分もってかれる系やけど、これはこれで美味いのよ。不思議と。
満腹でホテルに戻って、部屋に入った瞬間。
「……なんかクッサ!!!!」
どこや?加齢臭?生乾きの洗濯物?それとも靴?
クンクンしてもピンとこない。
ここから先は、ちょっとだけ冒険の準備して読んでね!
※汚話注意!※
靴を脱ごうと持ち上げた瞬間、
裏に……なんか……踏んじゃいけないモノがびっちょり。
うわあああん、絶対これやあああん!!(泣)
すぐに靴を洗い、干し、窓を全開換気。
お風呂には熱湯をジャージャー注ぎ続け、全力で除霊作業(物理)。
とはいえ、ニオイは一向に消えへん。
湯船に浸かりながら、「もはや鼻から消毒したい」と思い、多めの歯磨き粉でごしごし歯磨き。
さあ寝よか……と横になった瞬間、
猛烈な吐き気と腹痛が同時に襲来。
トイレにダッシュして、上からも下からも全開放。
いやもうこれは、「ナシゴレン」どころか“無しゴレン”状態やん……
ベッドに戻っても筋肉痛のような痛みと全身の痙攣。
力の加減がわからず、そのままベッドから落ちてタイル床に強打。
そのまま床で気絶……してたらまた吐き気。
這いつくばってトイレとベッドを往復すること数回。
喉はカラカラ。でも水はもうない。外に買いに行く元気もない。
ホテルの水は…さすがにそのまま飲む勇気もない。
悪臭も残る部屋で、孤独に震えながら思った。
「……あ、これやばいやつや」
後から調べたら、脱水症の症状ど真ん中でした。
旅先でのこまめな水分補給の大切さ、
まさかこんな形で思い知るとは。
ナシゴレンは最高やった。
でも、地獄はそのあとやった。