2024/12/26 11:08
🚩2024年5月5日
世間がゴールデンウィークで浮かれている頃、
little manis は静かに、しかし確実に産声を上げました。
胸の奥でくすぶり続けていた夢——
「バリ雑貨屋になりたい!」
結婚して、長女・長男と家族が増えていく中で、
“いつか”は“そのうち”に変わり、
気づけばその夢は記憶の奥にしまい込まれていた——はずだった。
でもーー
三人目、次男の誕生とともに、心が大きく揺れた。
「これが、“今しかない”タイミングだ」
「よし、バリ雑貨屋になるんだ!」
2023年の夏、40代・3児の父は、サラリーマン人生にピリオドを打った。
あの灼熱の“決断の夏”に、タイムスリップしてみよう。
✦✦✦
妻は育休中、長女は夏休みの真っ只中。
長女と長男は実家へ預けて、2023年7月28日ーー
約1ヶ月間のバリ島単身視察ツアーがはじまる。
ただし準備はまさに、“ギリギリで生きていたい系男子”の真骨頂。
出発前日まで荷造りバタバタ、航空券の手配も3週間前。
旅費も削る気まんまんで、Googleフライトとにらめっこ。
結果、エアアジアに決定!
関空発→クアラルンプール経由→バリ島行き、往復6万円弱。安い!
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🛫エアアジア、辛さと頭痛の空旅
マレーシア資本のLCC、エアアジア。
搭乗した瞬間、機内にガンガン流れるのは——
まさかのK-POP!
「え、マレーシアやのに!?なんで!?」
…とか思いつつ、嫌いじゃない。むしろ、ちょっとアガる。
この異国テンション空間に、思わずリズム刻む足先。
「ええやん、旅の始まりっぽいやん!」

席は指定してなかったのに、まさかの窓際をゲット!
「ひゃっほーう!幸先ええやん!」
隣は旅慣れた雰囲気の日本人女性。ちょっと安心。
……と、ここまでは完璧なスタートだった。
でも——
離陸して高度が安定した瞬間、ズドンと頭痛が襲ってきた。
そのタイミングで運ばれてきたのが、オプションで頼んだ「チンおじさんの鶏飯」。
蓋を開けて、ソースをドバー!

辛さ一本勝負の攻撃が、頭痛に追い打ちをかける。
辛い+痛い=悶絶コンボ発動。涙も汗もとまらん。
それでも完食(根性)。
でももはや、窓枠に頭をゴリゴリ擦りつけながら念じる。
「誰か…俺を…バリまで運んでくれ……」
“快適な空の旅”?......そんなもん、知らんわ!
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🛬クアラルンプール、胃袋とカルチャーの大乱闘
マレーシア初上陸。クアラルンプール国際空港で乗り継ぎ。
頭痛も落ち着いた頃、急に空腹が襲ってくる。
そこに目に飛び込んできたのは、「マレーシアといえばこれでしょ!」と言わんばかりのド派手な看板。
ところが、マレーシアリンギットは持っておらず、円やルピアも受け付けてもらえず。
レジの店員の表情はまるで氷の国から来た氷の人。即・拒否。
両替所まで猛ダッシュ、ゼーハーゼーハーの荒呼吸でなんとか注文完了。
出てきたのは——

新聞紙の色をした謎ライス。
口の中でビンタされるような刺激のチキン。
デザートの甘さは脳みそが跳ねるレベル。
五感フルボッコ。世界が濃すぎて、脳が処理落ちした。
ゆで卵は、まさかの“殻つき真っ二つカット”で登場。
一つひとつが初見殺し。異文化パワーがすごい。
「あかん…おら、バカになるじょ…」
と脳内セリフが漏れる。
食後はお菓子を買って、
スマホの充電も完了!

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🛫いざ、バリへ——インドからの精神帰還
ゲートが開き、バリ行きの便に搭乗。
3人席の通路側。隣はインド人カップル。
女性が窓際、男性が真ん中。

彼の肘アタック&膝タックル、さらに裸足の裏向け攻撃。
トドメに突然始まるイチャイチャタイム。
——気がつけば、魂ごとインドにワープしていた。
気を紛らわそうと手に取ったのは、中島らもさんの『水に似た感情』。
一瞬でその世界観に沈みこみ、そのまま寝落ち——
目が覚めたら、そこはもう——
バリ島だった。夢じゃない。
